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シェルムと何度か遊ぶうちに、その中にララも混ざるようになった。
ララはシェルムと同い年の俺の従妹。
おとなしくて表情がわからなくて何考えてるかわからないやつだ。
俺の父とララの父が兄弟のため、たまにララの家族が俺の家に来て親戚の集まりをする。
そういう時決まって子どもは遊んでなさいと一括りにして一緒に遊ばされる。
だが、俺も兄弟がいないしララもいない、近所にはシェルム以外の異性の友達もいないし。
ララに関しては俺がやりたい外の遊びに向いてない。
最初の頃は俺の遊びに付き合ってどこでもついてきたが、
怪我が多すぎるのでその度に俺が父に怒られた。
ララに付き合って女の子の遊びに付き合ったこともあるが俺はつまらなかった。
ララはララで俺の遊びの姿勢が気に入らないらしく、顔を険しくした。
まぁ合わないんだろな、根本から。
そう思う。
ただララと俺はシェルムが一緒にいる時だけ不満なく遊べた。
俺がしたい外の遊びにもシェルムは一生懸命ついてきてくれるし、
ララがしたい遊びにもシェルムは楽しそうに参加していた。
何年かそうして遊んでるうちに俺たちもお年頃というやつになって。
俺も近所の同性の友達と遊ぶようになった。
一人で遊びに来るようになったララとシェルムは遊んでるみたいだが。
シェルムと遊ぶ回数がなんだか減ってしまった。
俺の方が年上で俺の方が自覚が早かった。
異性の友達であるシェルムと遊んでいるのを、
近所の同性の友達に知られるのはなんだか恥ずかしかった。
でも本当はシェルムと会いたかったし遊びたかった。
あの透き通るような青い瞳は、もうしばらく見ていない。
最近魔法の練習を始めた。
父から先祖から代々受け継いでいる懐中時計を譲り受けた。
俺ももうすぐ魔法学園に入学する。
まずは簡単な炎の魔法から、箒を使っての飛行術。
空が自由に飛べたらシェルムとの約束も守れるかな。
実際一緒に夜空を見れるかどうかすらわからない。
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俺が夜な夜な箒の練習をしていることを母から聞いた父はこう告げた。
「おまえには許嫁がいる」
俺は何を言われてるか理解が出来ず父の顔を凝視するばかりだった。
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